天国と地獄
 

2022年9月5日更新

第205回 ダイヤモンドと宝石<その2>

ダイヤモンドも良いですが、私はオパールにも興味があります。
オパールには「ブラックオパール」「ファイヤーオパール」などいろいろな種類がありますが、
「ファイヤーオパール」はマレーシアに行った時に見たことがあります。
メキシコ、中南米で多く見られるもので、透明度が高く、
赤からオレンジ、黄色、ゴールドといった鮮やかなカラーです。
その中でも一番貴重なものは「ブラックオパール」と言われています。
裏が黒くて、表側は虹色に輝く多彩な光が美しいオパールです。
一番多いのは、ブルーです。
他にグリーン、イエローがあり、赤が多く含まれるものはかなり高価です。

ただし、ブラックオパールの鉱脈は枯れつつあります。
ブラックオパールはオーストラリアでしか採れず、
鉱山の多くは大都市から数百キロも離れた飛行場もないようなところにあります。
日中50℃近くになる砂漠や荒野で、暑すぎて地表には住めません。
町は地下にあり、洞窟のようになっています。
その周辺に鉱山があるのですが、中国人を含め世界中から一攫千金を狙った人たちが押し寄せます。

本当かどうかはわかりませんが、こんな怖い話をある本で読みました。
ある時、オーストラリアの税務署員が鉱山に潜入しました。
現金で取引される宝石に課税するためです。
しかし、潜入した何人もの税務署員は結局、地上には戻ってこなかったといいます。
すさまじい世界です。
レオナルド・ディカプリオ主演の「ブラッド・ダイヤモンド」という映画を思い出します。

宝石が好きな方に、ぜひ訪ねてほしい場所があります。
ロンドンの「ヴィクトリア&アルバート博物館」です。
大英博物館にあるエジプトのロゼッタストーンやアッシリアのレリーフなどには圧倒されますが、
私は学生時代にヨーロッパに計4回ほど行っており、最初の訪問時には6ヵ月、
それ以外でもひと月くらいは滞在していました。
ロンドンにも長く滞在しましたし、その後もロンドンは何度も訪れているため、
もう大英博物館などは、どこに何があるかまで頭に入ってしまい、正直飽きてしまったのです。

そんな時、たまたま訪れたのが「ヴィクトリア&アルバート博物館」です。
そこには工芸品や彫刻、絨毯なども展示されていますが、そこにある宝石は圧巻です。
本当に驚きます。
まず、入り口のところにダイヤモンド・アメジスト・サファイア・オパールなど、
あらゆる種類の宝石が渦巻き状に並べてあるのです。
古代の王侯貴族が着けていた宝飾品や栄華を極めた大英帝国時代のものなど、
展示物のあまりのすごさに圧倒されます。
そこの展示スペースだけは守衛が常駐していました。
それだけ貴重なものということでしょう。
皆さんにも、ぜひ見に行っていただきたいものです。

私は最近、国家破産対策としてダイヤモンドを持つことをお勧めしています。
現物資産としては、やはり金(ゴールド)が非常に優れています。
古代エジプト以来、人類にとって永遠の富の象徴であり、
金本位制時代には通貨の役割も果たしました。
しかし現在、金(ゴールド)には通貨の役割はなく、
あくまでも一つの貴金属、つまり商品です。
現在は、円もドルも兌換紙幣ではありません。
かつては金(ゴールド)との交換が保証された兌換紙幣でしたが、
現在は金(ゴールド)との交換ができない不換紙幣です。
不換紙幣を過剰に印刷すれば、最後はただの紙キレになってしまいます。
紙幣は、物質的には紙の価値しかないからです。
その点で、現在の日銀による量的緩和、
つまり大量の資金供給は、非常に危ういと言わざるを得ません。

そんな時、金(ゴールド)ほど心強い資産はありません。
「有事の金」という言葉もあります。
しかし、金には弱点があります。
国家に捕捉にされ、最悪の場合、没収される可能性があることです。
そんな金の弱点をカバーできるのが、ダイヤモンドです。
この15年ほど、私はダイヤモンドを安く提供できるところはないかと
シンガポール、ドバイなど世界中を探しましたが、どこに行ってもダメでした。

「ダイヤモンドの条件」にはカット・カラット・クラリティ・
カラー・コンフィデンス(信頼性)の5つがあります。
これらがダイヤモンドを買う際の品質の目安となります。
価格については、最も参考になるのがニューヨークの「ラパポート」という基準価格です。
これがダイヤモンドを扱う業者間の売買価格の基準になっているのです。
みなさんが何も知らずにデパートや有名宝飾店などでダイヤモンドを買った場合、
(ラパポートの基準価格を100とすると)良くても200くらいの価格になると思います。
つまり、倍の価格です。150で買えるところは、おそらくないでしょう。
シンガポールやドバイなどで業者と交渉しましたが、
ラパポートの2倍程度から良くても1.5倍(150)が限界でした。

そんな中、私は長年の人脈を通じて日本のある上場企業と出会い、
その20年近い世界的コネクションをもとに、
デパートの販売価格の約3分の1という価格(ラパポート価格の75前後で)で
ダイヤモンドを販売できる画期的なシステムを作ったのです。

ただし、資産保全あるいは国家破産対策としてダイヤモンドを買う場合、
注意していただきたいことがひとつあります。
金(ゴールド)にしてもダイヤモンドにしても、価格変動があります。
1年後に1割上がっている、あるいは1割下がっているということがあるわけです。
金(ゴールド)の場合、手数料に相当する売買価格差はそれほど大きくありませんが、
ダイヤモンドの場合、金に比べると売買価格差はどうしても大きくなります。
たとえば、75で買ったダイヤモンドをすぐに売ろうとすると、
50くらいか、良くても55~65くらいになってしまうことがほとんどです。
売買価格差の点では、金(ゴールド)に比べダイヤモンドは不利ということになります。

しかし、ダイヤモンドには没収の対象になりにくいという大きなメリットがあります。
ですから、資産保全あるいは国家破産対策としてダイヤモンドを持つのであれば
10年、20年単位で取り組むべきです。短期投資には、まったく向きません。
ひょっとしたら、将来はダイヤモンドと米ドルだけが自分の手元に残り、
他の資産はほとんどなくなってしまった、などという日が来るかもしれません。
ダイヤモンドは宝飾品としての価値だけでなく、
国家破産対策の切り札になる可能性を秘めているのです。

なお、上記のようにデパートの約3分の1という価格、
そして売りたい時に売ることができる(多少、時間がかかる場合もある)というシステムで
ダイヤモンドをご購入したいとお考えの方は、
㈱第二海援隊の『ダイヤモンド投資情報センター』
(℡:03-3291-6106 担当:大津)へお問い合わせいただきたい。

これからは、“現物”で資産を持つことが重要になるだろう。
ダイヤモンドは、もはや宝飾品としての価値だけではないことを理解する時代である。
(2022年8月 東京・世田谷区にて)