天国と地獄
 

2017年10月25日更新

第37回 戦争というリスクが現実のものとなる日

 

戦争もありうると思う2つ目の理由は、
北朝鮮が今回の核実験で核兵器を小型化してミサイルに積むことが、
ほぼ可能になったのではないかという専門家の見立てがあることです。
距離的には、もうアメリカに到達できるミサイルが完成しているわけですから、
あとはミサイルが一旦大気圏に出て再突入してくる時に
核弾頭の一番先頭の部分がきちんと突入できて目標地点に当たるかどうかという、
再突入の実験だけでほぼ完成するのではないかと言われています。
今までアメリカの情報関係者は、
北朝鮮のミサイルの完成までに2年はかかると言っていましたが、
現状は1年位ではないかと言われており、アメリカは焦っています。

しかも、来年の3月には3,000t級の潜水艦が完成します。
それには「SLBM」という潜水艦発射の核ミサイルを3発搭載できると言われています。
その先も5,000t級、さらにもっと多く積める潜水艦も造る計画があります。
いよいよ、アメリカにとって一番恐ろしい事態が迫ってきています。
つまり、地上から発射するミサイルであれば衛星からそれを確認できますが、
潜水艦の場合は水中に潜ってしまいますから、
いつどこから発射されるのかわかりません。
北朝鮮にとっては、先制攻撃ができるのです。

現在、アメリカが戦争に手を出すか出さないか、
その確率を50:50と専門家は述べています。
もしアメリカが手を出した場合、何を行なうかというと、
単に北朝鮮の核施設およびミサイルを攻撃しただけでは
金正恩は諦めないだろうという考えから、
最終的には軍事施設およびトップ(金正恩)の排除を図るのではないかと言われています。
その場合はミサイル、爆撃機による攻撃、プラス特殊部隊を
ピョンヤンに投入して金正恩を拉致するか、もしくは暗殺する、
ただし大変な状況になってしまう恐れがあるため、地上部隊は投入しない。
しかしこの計画が上手く行かず、
しかも北朝鮮の反撃能力が残った場合、
北朝鮮の核ミサイルが完成していればソウルに向かって、
あるいは日本に向かって飛んでくると言われています。
3発位は日本に向かってくると思われますから、
そのうちの1発でも撃ち漏らした場合、日本にとっては致命傷です。

北朝鮮は、「いざとなったら特殊部隊を派遣して日本の原発を3~4基破壊する」と言われています。
そうなった場合、アメリカは北朝鮮に対して核兵器を使う可能性がありますから、
最悪、第三次世界大戦に突入するのではないかと思われます。
もちろん、万が一の話ですが、それほど緊迫した情勢にあるのです。
一方は、ビジネス経験はあるけれどもキレやすくて政治家としては未熟な年老いた大統領で、
もう一方は粛清に怯える部下たちが誰も諫めることができない、
冷酷で妄想に駆られたヒトラーより恐ろしい独裁者です。
この2人が、相対峙しているわけです。

今や世界は一触即発で、
日本にも本当にいつ核ミサイルが飛んでくるかわからない状況にあるという、
それ位の危機意識を持っていてよいと思います。
できれば皆さんも、逃げるための場所を地下に持ち、
食料備蓄をされた方が良いと思います。
これが万が一のための備えで、サバイバルの基本です。
今後、それに関する本も出版する予定です。

北朝鮮情勢に絡んで、「金」の価格が上がってきました。
有事の際の「金」という意味で、金も一部備蓄されることをおすすめします。
拙著『円が紙キレになる前に金(ゴールド)を買え!』(第二海援隊刊)の中でも
アドバイスをしていますので、皆さんにお読み頂きたいと思います。

浅井隆

 

にわかに「戦争」という言葉が
身近なものとなってきました

第二海援隊オフィス
(東京・御茶ノ水)にて
(2017年9月)